頭痛には「一次性頭痛」と「二次性頭痛」があります。
一次性頭痛はストレスや生活習慣、姿勢の悪さがきっかけで起こることが多いです。
二次性頭痛は病気などが原因で引き起こされます(くも膜下出血、高血圧、副鼻腔炎など)。

頭痛が起きるメカニズム
頭の内外の血管や頭に繋がる神経が圧迫や炎症を受けたり、頭に付着している筋肉が伸び縮みしたり、それぞれの部位で痛みの刺激を受けることで発生します。
一次頭痛には主に3つのタイプに分けられ片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛があります

∇片頭痛(血管性頭痛)
頭の片側または両側に脈を打つようなズキズキとした痛みを感じます。
症状が酷い時には吐き気や嘔吐を伴うことがあります。また、音や光に敏感になるなどの症状もみられ、目の前がチカチカしたり、目が回るなどの前兆がみうけられます。
20~40代の女性に多く見られており、月経時や月経前後で起こるケースも多くみられています。
日常生活に支障がでることもある発作性の頭痛で、持続時間は約4~72時間程。頻度や時間には個人差がありますが、多い人では週に1回のペースで頭痛を繰り返します。
身体を動かして頭の位置を変えると痛みが増大したり、入浴をすると悪化するのが特徴です。
何らかの理由で脳の血管が急激に拡張し、周囲の三叉神経を刺激。
刺激で発生する炎症物質がさらに血管を拡張して発症します。

片頭痛を引き起こす原因として以下の事が考えられています。
〇ストレス
〇精神的緊張
〇疲れ
〇月経
〇天気の変化
〇寝不足・寝すぎ etc..

∇緊張型頭痛
一次性頭痛の中で最も多いとされています。
こめかみ、額、後頭部を中心に圧迫感や頭重感、締め付けられるような痛みがじわじわと発生します。痛みの強さは軽度~中等度で、日常生活に支障をきたすことは少ないようですが、頭痛が数か月も続くなど慢性化するケースもあります。吐き気や嘔吐などといった頭痛以
外の症状は現れないのがほとんどです。
主な原因は首、肩、頭の横の筋肉の緊張することで起きます。筋肉が緊張することで血流が悪くなり、筋肉内に老廃物が溜まり、その周辺の神経が刺激されて起きる痛みです。また、ストレスなどの神経的な緊張が引き金となることもあると考えられています。さらに、緊張型頭痛を発症している方は片頭痛を起こす混合型もあるとされています。

緊張型頭痛を引き起こす原因として以下の事が考えられます。
〇ストレス
〇顎関節症
〇長時間同じ姿勢でいる
〇運動不足
〇眼精疲労

∇群発頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛
発症年齢は20~40歳代で男性に多い傾向があります。
目の奥にガーンという衝撃がある期間毎日起こるのが特徴です。
睡眠中、特に明け方に目の奥をえぐる様な激しい痛みが襲いかかってくることが多いです。
三叉神経・自律神経性頭痛は、頭の片側に現れ、それと同じ側の目や耳、鼻などに異常が現れます。
群発頭痛は、左右どちらかの目の周囲からこめかみのあたりにかけての激しい痛み、痛みを感じている側の目の充血、まぶたの下垂、涙、鼻づまり、鼻水などの症状を伴います。痛みは1日2~8回程繰り返され、数日~3ヶ月程集中して続きます。
反復性群発頭痛(頭痛がない時期を経て再び群発期が起こる)や慢性群発頭痛(群発期が年中続く)などもあります。

群発頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛を引き起こす原因として以下の事が考えられます。
〇飲酒
〇喫煙
〇血管拡張剤に服用
〇気圧の変化